誰にも信じてもらえない体験【お題】
今日は小学五年生の時に体験した、だれにも信じてもらえない、ちょっとこわい体験のことを話そうかと思います。
小5の夏のとある日、いとこ家族が遊びに来ました。
いとこは当時小2(♀)、年少(♂)でした。妹は当時年長でした。弟は生まれていません。
夕飯を食べることになって、母方の祖父母の家で3家族がわいわい(*^-^*)
夕飯を食べた後、子供たちが集まって肝試しをしようということになりました。
じいじばあばの家の二階を真っ暗にして、子供たちが物陰に隠れて順番に来る大人たちを驚かせるという作戦でした。
私は幼稚園のころから絵をかくのが好きだったので、怖い絵をかきました。
当時の私の中での怖い=とにかく血まみれ! だったので、血まみれの動物や人間の絵をかきました。でもリアリティは全然なかったのでそんなに怖くないです(;´・ω・)
妹に、血まみれの顔のお面を作って着けさせました。マスクマンと名前を付けたそのお面。
いよいよ準備おっけー!あとは大人を呼ぶだけです!妹は服がたくさんかかっているところの服の間にかくれ、いとこ弟はカーテンの裏、いとこ姉は大人を連れてくるガイドさん、私はベッドの影から飛び出す係です。
しかし、いざはじまろうとしたら、妹が体調不良を訴えてきたのです。
とりあえず妹はいったん一階へ降りさせて休んでもらいました。
そのあとすぐにいとこ姉が「・・・・何か、聞こえない?声みたいなの」と言いました。私には聞こえません。
「やっぱり聞こえるよ、唸り声みたいなものが」
部屋の中は真っ暗です。その暗闇の中に自分が描いた血まみれの生き物の絵がうっすらと見えます。
不気味に思えた私たちはたまらなく怖くなってきもだめしを中断、一階へダッシュ!
そのときマスクマンを二階に置いてきたままでした。
妹はあれからすぐに回復していつも通りに戻っていました。
本人曰く、マスクマンを取ったらすぐに治ったそうです。
じいじが声なんて聞こえないと二階へ行きました。そしてマスクマンをもって一階に降りてきました。
そのマスクマンがさっきとは顔が違ったように見えました。それは私だけじゃなくていとこたちも同じことを言っていました。「なんか口元、笑ってない?」
結局じいじはマスクマンを二階に戻してきました。私たちが、怖くて見たくないから二階に戻して!といったからです。
結局夜の九時過ぎにいとこ家族は帰ったのですが、そのあと私は猛烈な足の痛さに襲われました。「これは絶対マスクマンの呪い!」と思った私は、必死で謝りました(当時はよくわからないけど呪いは謝れば解けると思っていた)。
するとしばらくして足の謎の痛みは消えました。
次の日いとこから連絡が来ました。
いとこ姉はあの夜に、ろれつがまわらなくなって、しばらくしゃべれなくなったそうです。
いとこ弟は、夜にマスクマンにうなされる夢を見たそうです。
(もしかしたらいとこ姉と弟の症状は逆だったかも・・・・記憶があいまいです)
結局あれはなんだったんでしょう?
マスクマンはあれからどこかへ行きました。
じいじもばあばも二階に置きっぱなしにしたのに消えていたそうです。
無意識のうちに捨てられたのか、それとも勝手に消えたのか。今でも謎です。
当時その出来事を漫画にしました。でもその書いた漫画もいつのまにかなくなっていたんですよね。どんな絵でどんなストーリーで書いたかもはっきり覚えてるのに物だけなくなっちゃった。
これだけじゃないんです。
それから半年くらいたって冬になりました。
夜に妹とマスクマンは何だったんだろうねと思い出して話してました。
妹が「ねえねえあれって、どんな顔してたっけ?」というので書いてあげました。
そっくりそのまま再現して書きました。
するとその瞬間今さっきまで晴れていたのに(夜です)急に雷が鳴りだしたのです。
私は大学生になった今でも雷が地球上で一番怖い。当時もめちゃくちゃ雷が苦手だったのでびっくり!
泣きながら妹と「マスクマンさんごめんなさい、もう一生描きません」と叫びました。
すると雷と雨がぴたりとやんで晴れたのです。
もうそれからは本当に恐ろしくなって、それ以来あの絵はかいていません。
今でも忘れることができないちょっと怖い信じられないような体験でした。実話です。